2012年4月20日追記:ポリオ不活化ワクチンが承認されました。

もう先月のことになってしまいますが、京都新聞にポリオ生ワクチン接種についての記事がありましたのでこちらでも紹介させていただきます。

以下京都新聞より抜粋
乳幼児のポリオ(小児まひ)予防で使われる生ワクチンの接種率が減少している。京都市では2011年度の接種率が84%となり、6年ぶりに90%を割り込んだ。安全性が高いとされる不活化ワクチンが2012年度にも導入される予定のため全国的に接種を控える状況が続いていると医師は分析している。(以下省略)「海外で流行したポリオが日本に持ち込まれた場合、ワクチン未接種の子どもの間で一気に流行する恐れがある。接種に空白が生じるのは危険。生ワクチンの副作用は極めて低い。接種をためらわないで。」京都府医師会竹内宏一先生より。
—ここまで

ポリオ生ワクチンはポリオウイルスの毒性を弱めて作られているため100万人に1人程度の割合で手足のまひなど副作用が出るとされています。そのため、まひの恐れをなくした不活化ワクチンの早期導入の準備が進められています。そのことから、保健センターで無料で受けられる生ワクチンの集団接種を受けずに不活化ワクチンの導入を待つ保護者が増えつつある状況になっています。しかし、今現在もパキスタン、アフリカではポリオの野生株が存在していて、2010年4月からはタジキスタン(中国の西隣)でポリオが流行、2011年1月には中国の北京まで飛び火しているのだそうで、いつ日本にポリオウイルスが上陸してもおかしくないのです。今まではポリオの予防接種率が95%以上を維持してきたため日本でのポリオ罹患は防いでこられましたが、接種率が84%にまで落ち込んだ今ポリオウイルスが日本に上陸すればポリオが流行する恐れが出てきているといえます。

ですのでもし今ポリオの生ワクチンについて接種するべきかしないか迷っておられるのであれば、ためらわずに接種していただきたいと思います。それでも生ワクチンに対して不安という場合には、生ワクチンを避けて海外から輸入された不活化ワクチンを接種するという選択肢もあります。(国内では未承認のため費用は全額自己負担、副作用が出た場合の国の救済制度は適用されない)小児科医院さんで不活化ワクチンを取り扱っておられるところもあります。また、生ワクチンを打った人に不活化ワクチンは打てませんのでご注意ください。

他の予防接種についても詳しく書かれているホームページがありますのでご紹介させていただきます。
VPDを知って、子どもを守ろう。